お前の親友、結婚するってよ
「私事で恐縮だけど、結婚することになりました」
体調悪いのにごめんね、と添えられてて、どこまでもいい子だなと思った。
喧嘩した時に仲直りでもらった便箋も、寒さに震える制服のスカートも、ランチプレート来ないねと木漏れ日を受けてた横顔も、震えながら零してくれたあの言葉、全部全部覚えてる。
「吉沢ちゃんは親友だからね」と一瞬のおくびもなく言われた時は眩しさに息を飲んだよ。
「自分の内臓を分けれる相手が親友」説を聞いた時に唯一頭に思い浮かんだのは貴女だよ。
クズな男に振り回される姿を見ては、「貴女を幸せにしてくれる人なら応援するけどソイツは許さん」と毎回憤慨してた。
「りーちゃんは、もっと素直に愛されるべき人間なんだよ。」
私が恋人ならばこんなに悲しませないのにな、と何度も思ってた。
今度ばかしかは素敵な男性のようなので、幸せそうでよかった。本当に。
末永くお幸せに!